外保連とは

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平成24年度診療報酬改定要望書序文

はじめに

平成24年度の社会保険診療報酬改正要望書の作成を例年通りに行ないました。すなわち、まず、外科系学会社会保険委員会連合(以下外保連)に所属する91学会に要望項目のアンケート調査を行い、重複した項目を整理して、新設218項目、改正164項目、材料55項目にまとめました。それぞれの項目につき要望書を書く担当学会を決め、その学会が指名した医師が、厚生労働省の医療技術評価提案書のフォーマットに従い、各技術の有効性、安全性、経済性、普及性や、改正を要望する理由などを、概要版と詳細版として記載いたしました。

外保連が要望を行う技術は、外保連の手術委員会、処置委員会、検査委員会、麻酔委員会が作成する「診療報酬に関する外保連試案」に掲載された技術のみとしています。また、試案では各技術の診療報酬を、人件費(技術度×必要時間×必要人数)と材料費をもとに決めています。このようなルールにしたのは、技術の必要性を外保連で再チェックするためであり、また、各技術に根拠ある診療報酬を設定するためであります。

ただし、技術度にしても、施行に必要な時間と人数にしても、経年的に変化します。そこで、試案は何度も見直されてきました。昨年度は、技術度と材料費を中心に見直しを加え、新たな外保連試案(手術第8版、処置第5版、検査第5版)を作成いたしました。また、麻酔については、新たに「麻酔報酬に関する外保連試案」を作成いたしました。技術度は技術の難度によって易しいものからA,B,C,D,Eの5段階にわけ、Eに最も高い診療報酬をつけていますが、新しい試案ではE項目の大幅な削減(特に手術試案において)を行いました。また、これまで試案に記載されている必要材料費は、各技術の申請者が自施設での実態を書いたものにすぎませんでしたが、客観性を持たせるため、各技術に必要な材料費をメディエコードや病院に問い合わせて再調査いたしました。要望書に記載された診療報酬は、新しい試案に準拠しています。しかし、調査が間に合わず、一部空欄や旧版の材料費が書かれているものがあることをおことわりします。

技術に含まれる材料費は年々増加してきており、そのため実質的に診療報酬下げになっている技術が数多く見られます。本来、技術料と材料費とは別であるべきで、両者を別途請求できるようにしていただけますことを切にお願い申し上げます。

要望項目について、どの項目が非常に重要で、また緊急の改定を要するかについての外保連自身の意見を、できれば今秋までに提示したいと考えております。診療報酬改定の際の参考にしていただければ幸いです。

2011年6月27日外保連実務委員長 木村泰三

pdf 表紙【概要版】(PDF/42KB)
pdf 目次【概要版】(PDF/493KB)
pdf 要望項目【概要版】(PDF/270KB)

外保連の改正要望書は、それぞれの領域の専門家と各委員会の努力によって、新しい医療の有効性や安全性をエビデンスに基づいて示し、その診療報酬を根拠に基づいて記載したものです。厚生労働省等が行う診療報酬改定に、有用な資料であると考えます。

冊子(概要版)、CD-ROM(概要版・詳細版)をご希望の方は事務局までお申し込み下さい。

平成23年12月 外科系学会社会保険委員会連合 会長 山口 俊晴

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