外保連とは

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はじめに

現在の診療報酬点数では、医療における技術料が適切に評価されておりません。たとえば手術料には技術料だけではなく、手術に必須な医療材料の費用の一部が含まれて一括して評価されております。しかも、手術料における材料費の占める割合は、術式によっては無視できないほど大きくなっております。医療機器や器材は日進月歩であり、優れた新しいものが続々と臨床現場に導入され、治療成績の向上や安全な医療に貢献しておりますが、診療報酬として手術料と別に支払われることはありません。また、手技の内容が高度化し手術時間が長時間になっている術式も存在しますが、これも再評価されておりません。このような仕組みは他の医療技術でも大きく変わらず、診療報酬点数の改正を頻繁に行わない限り、医療技術の進歩による増加分はすべて病院が負担することになります。このような不適切な技術評価が、病院の経営や勤務医師の待遇の悪化を招き、立ち去り型サボタージュ、そして病院崩壊という結果につながっています。このサイクルを断ち切るには、医師やコメディカルの技術料を中心においた診療報酬点数を設定すること、また、新しい診療材料や医療技術を速やかに適切な点数で保険収載することが必要であります。

平成22年は診療報酬大改定の年であります。83の学会からの合計437の要望項目(新設215、改正162、材料60)が出され、それらがこの要望書にまとめられました。新しい医療技術については有効性、効率性、安全性、従来医療との比較、医療費への影響などが、エビデンスに基づいて記載されました。また、改正についてはその根拠が記載されました。診療報酬点数は外保連試案(それぞれの技術施行に必要な医師数、時間と技術度をもとに点数を算定)に拠って記載いたしました。また、要望項目は医療技術の種類で分類しましたが、どの学会の要望がなにかも一目でわかるように学会ごとの要望項目リストをつけ、また、コンピューター上では学会ごとの並びかえも可能にしました。

関係者各位には、医療制度の崩壊を防ぎ、より良い医療が広く国民に行われるためにも、なにとぞこれらの要望をお聞き届けいただきますようにお願い申し上げます。

平成21年6月19日
(文責 外保連実務委員会委員長 木村泰三)

 
pdf 表紙【概要版】(PDF/34KB)
pdf 目次【概要版】(PDF/342KB)
pdf 要望項目【概要版】(PDF/290KB)
 

外保連の改正要望書は、それぞれの領域の専門家と各委員会の努力によって、新しい医療の有効性や安全性をエビデンスに基づいて示し、その診療報酬を根拠に基づいて記載したものです。厚生労働省等が行う診療報酬改定に、有用な資料であると考えます。

冊子(概要版)、CD-ROM(概要版・詳細版)をご希望の方は事務局までお申し込み下さい。

平成21年8月 外科系学会社会保険委員会連合 会長 山口 俊晴


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