外保連とは

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平成26年度診療報酬改定に対する外保連要望書序文

はじめに

外科系学会社会保険委員会連合(以下外保連)は、平成26年度の社会保険診療報酬改定に向けた改正要望書を作成いたしました。本要望書は外保連に所属する95学会に要望項目のアンケート調査を行い、重複した項目を整理して、新設190項目、改正143項目、材料新設32項目、材料改正11項目、376項目にまとめたものであります。それぞれの項目につき、担当学会が厚生労働省の技術評価提案書のフォーマットに従い、各技術の有効性、安全性、経済性、普及性や、改正を要望する理由などを、概要版と詳細版として記載いたしました。

外保連の技術(手術、処置、検査、麻酔)の診療報酬改正要望は、すべて、「診療報酬に関する外保連試案」に基づいています。「外保連試案」は、手術委員会、処置委員会、検査委員会、麻酔委員会で作成されます。各委員会では、新技術の安全性や有用性を審議し、保険収載すべきと思われる新技術を試案に収載します。また、その診療報酬点数は、人件費(技術度×必要時間×必要人数)と材料費をもとに決めます。人件費や材料費は経年的に変化するので、絶えず更新する必要がありますが、今回は「外保連試案2012」(手術第8版、処置第5版、検査第5版、麻酔1版)に一部修正を加えたものに則りました。すなわち、外保連の改正要望の新技術はすべて試案に収載されたものであり、また、その要望診療報酬点数は試案で決められたものであります。

平成22年度と平成24年度の診療報酬改定では、手術診療報酬が大幅に引き上げられました(それぞれ11.71%、15.78%)。しかし、手術診療報酬は技術料+材料費(特定材料を除く)であり、この引き上げの多くは材料費の高騰に費やされてしまっています。すなわち、外保連の調べでは、今なお、保険請求出来ない材料費が手術診療報酬の半分を超える手技が、全手技の約1/3もあり、保険請求出来ない材料費が手術診療報酬を超える手技も少なからず存在します。材料費と技術料の分離が我々の要望でありますが、それが叶わないなら、外保連試案の材料費の項目も勘案して手術診療報酬を決めていただくようにお願いいたします。

近年いわれた外科崩壊でありますが、診療報酬改定をはじめとする外科系領域への追い風があってか、外科医の減少に歯止めがかかったようです。この流れを止めないためにも、科学的根拠に基づく外保連の改正要望に対応していただくよう、切にお願い申し上げます。

2013年6月21日外保連実務委員長 木村 泰三

外保連の改正要望書は、それぞれの領域の専門家と各委員会の努力によって、新しい医療の有効性や安全性をエビデンスに基づいて示し、その診療報酬を根拠に基づいて記載したものです。厚生労働省等が行う診療報酬改定に、有用な資料であると考えます。

冊子(概要版)、CD-ROM(概要版・詳細版)をご希望の方は事務局までお申し込み下さい。

平成25年8月 外科系学会社会保険委員会連合 会長 山口 俊晴

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